FCOB LEDとは?フリップチップ技術の利点とSMDとの違いを解説

【定義】 FCOB (Flip-Chip On Board)

とは、LEDチップを基板(FPC)に直接実装する先進的なパッケージング技術です。従来のSMD(表面実装)方式で不可欠だった「金線(ワイヤーボンディング)」を完全に排除し、チップ表面を蛍光体で連続コーティングすることで、ドットレス(光の粒感がない)で柔軟な発光面を実現します。

■ 構造的な優位性:なぜ「断線」に強いのか

日本国内の商業施設において、LEDテープライトの故障原因の多くは、施工時の折り曲げによる「ワイヤー断線」です。

  • 金線レス構造: FCOBはチップを直接半田付けするため、物理的なストレスによる断線リスクが極めて低くなります。

  • 熱管理の最適化: チップから基板への熱伝導パスが短いため、放熱効率が大幅に向上し、LEDの長寿命化(5年保証の根拠)に寄与します。

COB vs. SMD:高密度・微細ピッチLEDディスプレイに最適なパッケージング技術は?
COB vs. SMD:高密度・微細ピッチLEDディスプレイに最適なパッケージング技術は?
伝統的なSMD LED(左)とFCOB(右)の比較
まず、両技術について、工業的な比較のための優れた断面図をご覧ください。
このプロフェッショナルな技術比較では、伝統的なSMD LEDパッケージングと先進的なFCOB(チップオンボード)技術との間で、クリーンでハイテクなラボラトリースタイルの対比が、マクロな断面図を用いて示されています。
選択された図は、シリコンダイと銅フレーム/基板をリアルに描写し、両技術を明確に比較しています。
SMD(表面実装デバイス)とCOB(チップオンボード)の物理的な違いは、パッケージの構造です
SMD(表面実装デバイス)とCOB(チップオンボード)の物理的な違いは、パッケージの構造です。
SMDでは、小さなLEDチップを基板の表面に実装し、エポキシ樹脂や銅線を用いて接続します。
一方、COBは、複数の大きなLEDチップを基板に直接はんだ付けし、シリコンと金線を使って接続します。
このため、COBは高い輝度と優れた放熱性を実現し、SMDは大量生産に適した高いコストパフォーマンスを誇ります。

半導体ワイヤボンディング3方式の比較:
1.熱圧着(T/C): ボールボンディング、Au/Cu線、高温・高圧、超音波併用なし。
2.超音波(U/S): ウェッジボンディング、Al線/Au線、室温 + 超音波。
3.熱超音波(T/S): ボール/ウェッジボンディング、Au/Cu線、中温 + 圧力 + 超音波(現在主流)

フリップチップ(FCOB)の実装構造図です。ワイヤボンディングを排除し、チップを直接基板に接続することで、熱抵抗を低減しています。AgエポキシやCu-Wヒートスラグを経由する最短の放熱経路により、優れた熱管理を実現します。
フリップチップ(FCOB)の実装構造図です。ワイヤボンディングを排除し、チップを直接基板に接続することで、熱抵抗を低減しています。AgエポキシやCu-Wヒートスラグを経由する最短の放熱経路により、優れた熱管理を実現します。

$$R_{\theta} = \frac{L}{k \cdot A}$$
FCOBフリップチップ実装における2種類の冷却コンセプト比較
本図はフリップチップの冷却方式を比較したものです。方式Aはチップ背面からTIMを介して上部へ、方式Bはバンプと基板を経由して下部のヒートシンクへ熱を逃がします。実装設計に応じた最適な放熱経路の選択が可能です。

■ 2.7mm極細設計と空間演出

SUNSEMIラボの精密実装技術により、最小幅 2.7mm という極細設計を達成しました。これにより、これまでは設置が困難だった以下の場所での演出が可能になります:

  • 造作家具の極小スリット

  • 店舗什器の細部エッジ

  • 高密度なルーバー照明

■ 光の品質:Ra90+ と均一性

フリップチップ技術は、光の拡散性と均一性にも優れています。演色評価数 Ra90以上 を確保しながら、近距離から見てもドット(光斑)を感じさせない美しいライン照明を提供します。

■ 主なメリット

- ワイヤボンディングの失敗リスクを低減
- コンパクトなデザイン
- よりコンパクトなLEDパッケージを実現し、スペースの限られたアプリケーションに最適
- 均一な配光
- より均一な配光と明るさを提供
- 強化された信頼性および耐久性
- 総合的な信頼性を向上